「キツネ事故」で遺族逆転敗訴=高速道管理の過失認めず−最高裁

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2010030200847

同小法廷は「キツネなどの小動物が高速道路に進入しても、死傷事故が発生する危険性は高くない」と指摘。「動物注意」の標識も設置されており、道路の安全性や管理に問題はなかったとした。
判決によると、女性は2001年10月、キツネを避けようとして高速道路の中央分離帯に衝突。後続の車に追突されて死亡した。

高裁判決の際であったと思いますが、報道でこの事件に接し、北海道のようなところでこの種の事件について道路管理者の責任が肯定されることになると、管理するほうはかなりの負担になるだろうと感じたことが思い出されました。
一律に肯定、否定としてしまうのではなく、道路の状況や動物の出現状況等にも応じてきめ細かく見て行く必要を感じますが、そういう見方をしても、やはり道路管理者に責任が認められる範囲はかなり狭いものにならざるを得ないでしょう。
動物が飛び出してきた場合、それが小動物であれば、かわいそうではあるものの、そのまま跳ね飛ばして走行するほうがこういった事故にはならないのかもしれませんが、咄嗟のことであり、機敏、的確な対応も難しそうです。

追記(平成22年7月12日):

判例時報2076号44頁(コメントが、この種事件の判断枠組みをわかりやすく解説している)