【速報】青葉被告に死刑判決 完全責任能力ありと認める 36人殺害の京都アニメーション放火殺人事件

【速報】青葉被告に死刑判決 完全責任能力ありと認める 36人殺害の京都アニメーション放火殺人事件(読売テレビ) - Yahoo!ニュース

犯行の直前に十数分間逡巡するなど、引き返すことができたにもかかわらず、大量殺人を犯すという強固な殺意のもと実行した。妄想性障害による影響はあったものの、心身喪失や耗弱まで認められない。公判廷で初めて謝罪したが、被告人に真摯な態度は見られない。死刑を回避する事情はない」として、死刑判決を言い渡しました。

私は報道にしか接していませんが、報道される内容を見つつ、責任能力は認められるであろう(心神耗弱、喪失にはならない)と感じていました。刑事事件で、犯行の背景にあった妄想が問題になることは時々ありますが、問題は、妄想があったかどうかそのものではなく、妄想に支配され事理弁別、行動制御能力がないか、著しく減退していたかどうかです。一般人でも、何かを思い込んだり妄想的なものにとらわれるということはありがちですが、同時に、違法行為及ぶかどうかについては、自己の判断で当否を判断し及ぶか及ばないか決定する能力を持っているものです。それを乗り越えて違法行為に及んだことに対する非難が刑事責任であり、そういう意味での刑事責任能力が本件でも問題になったものでした。肯定した判決に、特に違和感はありません。

刑事事件としては、いずれ判決が確定するでしょう。しかし、亡くなった被害者の方々の尊い生命は戻ってくることがありません。希望を抱いて入社し仕事に取り組んでいた人々が、もう戻ってくることはありません。ご遺族、関係者の悲しみ、心痛には察してあまりあるものがあります。

ここに謹んで亡くなった方々のご冥福をお祈りし、生き残ったものの心身の苦しみが今なお続く方々に心よりお見舞いを申し上げます。