突然マルサがやって来た!~FXで10億円稼いだ元ヒルズ族社長の絶頂と貧民転落~

題名通りの本ですが、「ヒルズ族」というのが、絶滅した民族のようで、響きが懐かしくももの悲しいですね。
脱税で摘発される人には、一種独特の高揚感というものがあるような印象を受けますが、この著者にもそういったものを感じさせるものがあって、六本ヒルズクラブ、六本木ヒルズレジデンス、リッツカールトンといった、いかにも六本木、ヒルズ族(?)といった場所が印象的に登場してきます。結局、国税局の査察、巨額の追徴課税、刑事告発と、題名で「貧民転落」とある流れをたどることになりますが、ジェットコースターに乗っている人を見るようで、読んでいて興味深いものがありました。この本の中で、六本木ヒルズクラブの「会員資格停止通知書」が出ていて、刑事告発等されるとこういったものが送られて来ることを始めて知りました。
こういった窮状の中でも、納めるべき税金は納め再起を図ろうとしている著者の姿勢には、一種の清々しさを感じさせるものがあり、今後、是非頑張ってほしいと思わせるものがありました。