http://www.asahi.com/national/update/0319/TKY200903190340.html
提言は、裁判官と検察官が微増にとどまり、急増した弁護士の就職難が起きていることや、新たな法曹養成制度の中核となる法科大学院修了者の合格率が低迷し、「法曹の質」が問題となっている現状を指摘。市民が利用しやすくなる国の補助制度が不十分なため弁護士の需要も増えていないとして、「3千人にこだわるのは不適切」と結論づけた。 提言の原案を示された各地の弁護士会の中には反発も広がった。愛知県弁護士会では、増員反対派が「今回の提言を拙速に決議すべきでない」と、むしろ減員を主張する一方で、「弁護士のエゴだと思われる」とする意見も出てまっぷたつに割れたという。
私の場合、手がけている分野が、刑事事件(一般的な刑事事件ではないものも多い)とかインターネット絡みの各種相談等が多く、やや特殊性があって、弁護士が増えたから困る、という感じではありませんが、大多数の弁護士にとって、弁護士の激増は死活問題になりかねず、上記のような流れになってくることは理解できます。
先日、日弁連関係の集会のため、旭川へ行き、広大な大地、大自然というものを久しぶりに体感しましたが、旭川では、まだまだ弁護士が少ないという話を聞きました。東京のような大都会で、弁護士を始めてみました、という感じでバッジをつけて歩いていても、仕事もなく、下のエントリーで出てくるノキ弁のようになるのがオチでしょう。現状のような中でこそ、需要と供給のバランスが供給不足になっているところへ積極的に出て行って開業し、確固たる地盤を築くということが、特に若手弁護士には求められているように思います。
東京のような大都会で弁護士をやっているような私でも、慢性的に忙しく、平日は、事務所の隣の隣の「なか卯」で牛丼などを食べ(便利なので頻繁に行っていて、さすがに飽きてきました)、事務所の隣のコンビニでリポビタンDなどを買って細々と飲み食いしながら起案に励むような毎日で、都会生活のメリットを享受しているとはとても言えず、例えば、旭川のような自然環境に恵まれた場所に住んでしっかりと働き、用があれば週末などに東京へ行く、といった生活をしたほうが、交通費はかかりますが、より充実した生活が可能ではないかという気もします。