「信じがたい嫌疑受けた」 村井知事

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自殺した県参事・右近謙一さん(59)が、準大手ゼネコン「西松建設」(東京)の裏金事件を巡り、東京地検特捜部から参考人として事情聴取を受けていたことなどに絡み、村井仁知事は26日、県議会本会議で「信じがたい嫌疑を受けた。どうやったら疑念を晴らすことができるか本当に苦しんでいる」と述べ、自身の関与を改めて否定した。

村井知事は、元国家公安委員長で、警察庁が主催する会議に出席した際に、そこへオブザーバー的に参加していた村井委員長(当時)の話を聞いたことがあります。怪しげな、卑しげな人物が多い政治家としては、しっかりとした人格、識見を感じさせるものがあり、印象は悪くなかったことが思い出されます。
しかしながら、政治の世界は、一種の魔界であり、金なしではやって行けないことから、元々は志が高く高潔な人物が、心ならずも陥穽に落ちて行くことは少なくありません。また、この種の事件の中で、金の使い道を追及された者が、苦し紛れにとんでもない虚偽供述をする場合もあって、亡くなった方が、特捜部の事情聴取を受けたから、即、黒色、灰色とも言えません。
真相は藪の中ですが、民主的な国家において、主権者である国民の負託を受けた捜査機関がその権限を行使するにあたり、捜査対象者に自殺者、自殺未遂者を出すということは、それ自体、極めて深刻な事態であり、単に冥福を祈れば済むことではない、ということは間違いないでしょう。