顧問と校長の不起訴不当=中2熱中症死で検察審査会−愛知

http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2007102201002

議決書などによると、男子生徒は04年7月27日、屋外でダッシュの練習中に倒れ意識不明になった。倒れたのは練習開始から約3時間後、気温は31.9度だった。
検察審査会は顧問に対し「現場を一時離れ、練習メニューを変更するなどの注意義務を怠った」と指摘。校長は「熱中症の危険性について、教諭らに具体的な指導をしていなかった」とした。

この種の事件は、過失認定(特に刑事上の)がなかなか難しいものですが、先日、雑誌の捜査研究(NO.670 2007年4月5日号)を読んでいたところ、東京地検の中村葉子検事が、この種事件の捜査をうまく進めた事例について書いていて、参考になると思いました。
特に、予見可能性や回避可能性について、最近のスポーツ科学における研究結果や、被疑者がそのような研究状況を知悉していたこと、具体的な救命可能性等について、非常に丹念に捜査が行われたことが紹介されていて、この種事件では、ここまで丹念な捜査をしないと、起訴が難しいことを改めて痛感しました。
再捜査を行う名古屋地検も、参考にすべき内容であり、本ブログを読んでいる検察関係者は、上記の資料の存在を名古屋地検検事正等に教えてあげてください。