「硫黄島玉砕戦」

硫黄島玉砕戦―生還者たちが語る真実

硫黄島玉砕戦―生還者たちが語る真実

以前、NHKスペシャルで放映された番組を書籍化したものです。購入したので、早速、少し読んでみましたが、栗林兵団長自決後、組織的な戦闘ができなくなった後の日本軍の状態があまりにも悲惨で、慄然としました。食料も水もなく、米軍による一方的な掃討作戦に対し為す術もなく、次々と死んで行った将兵の悲惨な姿は、映画でもごく一部しか紹介されておらず、その意味で、この本の存在価値は高いと思いました。
戦争は、関与する人々を狂わせ、人間性を奪い、身体だけでなく心にも拭いがたい深い傷を残すものである、ということを、改めて強く感じました。