<告訴無断取り下げ>担当検事を立件へ 東京地検

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070818-00000010-mai-soci

調べでは、検事は3月、警視庁から書類送検されていた強制わいせつ事件について、告訴した女性から取り下げの申し出がないのに、女性の署名・なつ印を捏造(ねつぞう)して「告訴取り下げ書」を偽造。さらに「女性が告訴を取り下げた」とする虚偽の不起訴裁定書を作成した疑い。検事は不起訴裁定書を上司に提出して決裁を受け、事件は実際に取り下げの手続きが取られ、不起訴処分となった。

ある法務・検察幹部は「前代未聞の不祥事だ。告訴・告発は、国民が捜査機関に捜査を求めることのできる唯一の手段。理由はどうあれ、勝手に取り下げるなど言語道断で、厳正に処理すべきだ」と話している。

行為の重大性等から見て、立件、刑事処分もやむをえないとは思いますが、こういった行為に及んだ背景や、組織としての問題点、といったことにも目を向けて、改善すべき点があれば改善してほしい、という気がします。事件の主任検事というものは、孤独な面があり、難しい事件を抱えると、事件関係者との厳しいやり取りや処理方針の検討等の中で、精神的な重圧もかなりのものになる場合があります。東京地検東京地検に限りませんが)の場合、抱えている事件数もかなり多いはずです。同僚や決裁官(東京地検の場合はとりあえす副部長でしょう)に相談したり、メリハリをつけ合理的に進めることで、何とか適正に処理できれば問題はありませんが、そういった態勢面で問題があり、良くない形で追い込まれてしまい、このような前代未聞の不祥事が起きてしまったのであれば、やはり、そうならないための各種サポート態勢、といったことも検討が必要でしょう。