http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/m20070728008.html
ボツネタ経由。
一方、拳銃の発射は行為者について「無期または3年以上の有期懲役」と規定されているが、両罰規定は設けられていない。このため発射についても使用者責任の追及に向け、罰金刑による両罰規定を新設する方針を固めた。
また、営利目的の輸入や譲渡には有期懲役刑のほか、行為者に罰金刑の併科(輸入=1000万円以下、譲渡=500万円以下)が規定されている。だが、発射や所持には併科の規定はないことから、発射については同様に罰金刑を併科。現行では「1年以上10年以下」の懲役刑のみとなっている所持については、懲役刑を引き上げる方向で検討を進めている。
「厳罰化」というのは、犯罪抑止策としてはわかりやすく、また、上記のような悪質の行為を厳罰に処さない理由もありませんが、そういった措置が真に実効性を持つかどうかは、理屈の問題と言うよりは、実務的な問題でしょう。
気になるのは、上記のような改正が行われることで、組長等に責任が及ばないようにしつつ「暴力」を行使するため、組織内で、暴力行使に及ぶ部隊を非公然化したり、あるいは、アウトソーシングして外国人に依頼する(犯人は犯行後国外へ逃亡する)といった方向へ進み、犯罪抑止の効果が出ることなく、むしろ、地下に潜行して行くことです。
組織犯罪対策が世界的に協調して行われる中で(そのこと自体は間違っていませんが)、犯罪組織の成り立ち、性格等は、国によって様々であり、世界共通で進めるべき部分と、各国の実情に即して進めるべき部分の切り分けが必要ではないか、と私は考えていますが、最近の日本における対策は、厳罰一辺倒という傾向が強く、実効性という点がどうしても気になります。