<セクハラ>信州大准教授が女子大学院生に関係強要、妊娠

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070621-00000006-mai-soci&kz=soci

大関係者によると、准教授は今年2月に学外で大学院生と複数回性的関係を持ったという。准教授は大学側に「合意はなく、大変申し訳ないことをした」などと事実関係を認め、辞職を申し出た。准教授は大学院生に謝罪し、慰謝料約50万円を渡したという。

具体的状況にもよりますが、「合意はなく」という状況で行為に及んでおり、単なるセクハラというよりも、刑法上の強姦罪の成否が問題になる、かなり悪質な案件でしょう。妊娠までさせておいて、約50万円という慰謝料はいかにも安く、性欲に反比例して金はないのかもしれませんが、被害者救済には程遠いという気がします。
更に不可解なのは、これだけの事をやった人間に対し、「事実関係を認めて謝罪し、反省している」などとして(当たり前のことでしょう)、諭旨解雇程度でお茶を濁している大学側の生ぬるさですね。以前、大学内でのセクハラ案件を取り扱ったことがありますが(その際には大学側の対応には非常に厳しいものがありました)、大学により対応がバラバラで、大学というものに対する不信感を強く感じます。もう大学へ学びに行くことも、教えに行くことも、おそらくないので、関係ないと言えば関係ないのですが。

追記:

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/071208/trl0712080009000-n1.htm

謝罪記事は「処分理由に『性的関係の強要』は含まれていなかった」などとして誤りを認め、訂正する内容。8日付朝刊とインターネットのサイトに掲載した。
毎日新聞東京本社の広田勝己地方部長は「記事の一部に不適切なところがあり、裁判所の和解勧告に応じた」とコメントした。

毎日の「おわび」は

おわび:「セクハラ:信州大准教授」の記事=6月21日掲載
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20071207mog00m040070000c.html

ですね。
この種の関係は、当事者以外が実態を認定するのがなかなか難しいものであり、女性側が強要されたと訴えても、男性側が強く否認し、真相は藪の中、になる場合も少なくありません。報道にあたっても慎重な取材が必要でしょう。
上記のエントリについては、「そのような事実関係であれば」という前提に基づいた上での、私の感想、ということで、一応、残しておくことにします。