取り調べ録画、5件試行 裁判員制度に向け東京地検

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006111200006&genre=D1&area=Z10

関係者によると、取り調べを録画したのは、傷害致死など裁判員制度の対象事件。いずれも容疑を認め、自白が重要な証拠のケースとみられる。
5事件は起訴され、一部は判決が言い渡されている。DVDが公判に証拠提出されたことはないが、今後、被告側が自白の任意性を争った場合、証拠として使うケースもあり得る。
東京地検は試行決定後に機器1セットを取り調べに使う部屋に用意。カメラは本棚の上に一見して分からない形で据えられ、室内全体の様子と容疑者の顔のアップをそれぞれとらえる。
録画中の映像は同席する検察事務官の前のモニターで確認し、容疑者からは見えないという。

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060509#1147153907

でも述べましたが、録音・録画が行われる事件の範囲、程度が一部に限定されてしまえば、他の大多数の事件について、現在の問題は解決されず、それらの事件については、「録音・録画ができない事情があったのではないか」といった、検察庁には不利な推定すらはたらきかねず、自縄自縛に陥って行くだけでしょう。
あくまで「試行」段階ということのようですが、安易な導入は自らが依って立つ基盤を根底から覆しかねない、という意識は必要ではないかと思います。
私も、昔はいろいろな取り調べを行い、警察が自白させられない被疑者を自白させた、といったことも一度ならずあって(弁護士になって今さらこのようなことを自慢しても仕方がなく、自慢話ではありません)、録音・録画に強い抵抗感を示す捜査機関の対応にも心情的には理解できるものがありますが、裁判員制度実施も次第に迫り、そろそろ決断すべき時期に来ているような気がします。