「結論の妥当性と説明の説得性」

http://blog.livedoor.jp/you136/archives/50635356.html

実務家の発想を、単純明快、一刀両断に説明することは困難ですが、結論の妥当性を重視しつつ、その理由や根拠についても常に目配りして、全体としての整合性を目指している、という感覚が一般的ではないか、と思います。決して、結論が妥当なら、理由は後からついてくるし、ついてこさせればよい、という「結論偏重」ではないと思いますし、あまりにも結論を偏重すると、説得性が失われ、望む結論を得ることが難しくなるでしょう。
次第に経験を積んでくると、取り扱う紛争について、過去の経験とか習得した知識に照らし、大体の流れが読めるようになり、その流れの中で、「こういった結論が望ましいのではないか」「こういう方向へ持って行けば紛争が解決するだろう」といった、一種の実務感覚が働くようになるものです。ただ、おそらく、優秀な実務家であれば、そういった結論の部分を導く中で、理由とか根拠についても、必ずしも意識しないまでも検討しているはずであり、理由とか根拠が見出しにくい結論は、排除したり、実現可能性が低いものとして位置づけたりしていると思います。この辺の実務感覚、というのは、なかなか表現しにくい面がありますが、単なる「ヤマカン」ではなく、経験や知識に基づく直感、という感じでしょう。
おそらく、優秀な実務家は、一旦出した結論に固執せず、その後の各種事情の変化や証拠の見直し等の中で、常に結論やその理由、根拠を再検証し、臨機応変、柔軟に動く、という面も併せ持つものではないかと思います。