書店の在り方

どうも年賀状の筆が進まず、ブログ・サーフィンをしていたところ、町村教授のブログ

http://matimura.cocolog-nifty.com/matimulog/2004/12/bankruptcy_1.html

で、「書店の倒産」が取り上げられていた。
青山ブックセンターが、経営母体の倒産により一時閉店した(その後幸いにも再開したが)ことには驚いたが、書店の経営は、依然として厳しい状況が続いているようである。
私は、昔から読書は好きなほうで、書店にはよく行くし、それなりに本も買うが、中小の書店が次々と姿を消し、大規模な書店ばかりが目立つ現状には、不満を覚えているし、危機感も感じている。
大規模書店は、確かに品数は多くて便利であるが、本があまりにも多くて、戸惑う人も少なくないだろう。読書家は、日頃からいろいろなアンテナを張り巡らしているので、どんな本を買うかの見当をつけやすいし、書店のタイプに応じて、本を見る視点もすぐに発見できるが、そういう人はごくわずかである。
やはり、中小規模の書店が、品揃えに工夫して、あまり考えずにふらっと書店に入った人が、「この本はおもしろそうだな」と感じて手に取り買って行くような、そういう書店というものがほしい。中小規模であっても、「本を売っている」ということを意識した、本好きな店員がいて、本の並べ方とか紹介の仕方などに、ちょっとした工夫があって、そこにいるだけでも楽しい、という書店もほしい。また、近所の本好きな子供が、「何かおもしろい本はないかなー」といった感じで入ってきて、あれこれ本を手にとって選んで、「これがいいな」と言って親に買ってもらって大事に抱えて帰って行くような、そういう書店(近所にあるのだから中小規模になる)もほしいものである。
現状では、上記のような役割を担える書店は次々と姿を消していると言っても過言ではない。こういった目立たない部分で、日本の文化が徐々に足腰を弱めて衰退して行くような気がする。
学校教育の中で、「読書教育」というものをもっと重視する必要もあると思う。