私が司法試験に合格するまで(その2)

大学2年生の秋くらいから、翌年の司法試験へ向けての勉強をしようと思うようになりました。とりあえず、択一試験に合格しないと、次へ進めないので、択一試験合格が目標になりました。
勉強方法については、昭和59年の最終合格者のAさん(現裁判官)が、基本書をきっちりと読みながら、択一の過去問を解き、間違った問題や曖昧だった問題をチェックしておいて、更に基本書を読み、チェックした問題を再び解いてみる、その中で、判例も確認して行く(模範六法掲載の判例をチェックするといった方法であったと思います)といった手法を教えてくれたので、それを参考に勉強を進めました。
憲法佐藤幸治憲法」、民法は「ダットサン」、刑法は大塚仁・刑法総論各論を基本書にして、択一の過去問については、あまりにも古いものは傾向が異なるので過去10年から15年程度のものを中心に検討したと記憶しています。
年が明けて、2月くらいから、何度か択一の模擬試験を受けましたが、絶対的な知識量、理解が不足しており、なかなか合格最低点に達せず、焦りを感じつつも、基本書、過去問、判例についての学習をこつこつやっていました。
そして、大学3年時の5月に択一試験を受けたところ、意外にも、初回でありながら、合格しました。
ところが、それまでの私は、択一試験合格後のことまで思いが至っておらず、択一試験に合格してみると、正直、「困ったな、これからどうしよう。」というのが率直な気持ちでした。

(続く)