「幻の本土上陸作戦 オリンピック作戦の全貌」

 

以前、NHKで放映されたものが書籍化され、番組を観た記憶があって、早速、読んでみました。

昭和20年(1945年)秋以降に計画されていた連合軍による日本本土上陸作戦は、九州、ついで関東に、大規模な連合軍が上陸し日本を降伏させようとしていたもので、対する日本軍も「決号作戦」として、本土決戦を準備していたものでした。本書を読んで、連合軍が頑強な日本軍の抵抗を排除するために、複数の原子爆弾の使用すら検討していたことや、上陸前に日本軍の戦力、抵抗力を減殺するため、南九州をしらみつぶしに無差別爆撃し、多数の民間人の犠牲も生じていた実態がまざまざとわかり、戦慄すべき事態であったと感じるものがありました。

もし、この作戦が実行に移されていた場合、連合軍の犠牲も多数にのぼり、それをはるかに上回る日本軍、民間人の犠牲が出たことは確実で、その前に終戦となることで、膨大な人命が救われたと言えるでしょう。

これを機に、積ん読状態になっている

 

も読んでみたいと思いました。

山口組、構成員に「公共の場で銃使うな」 工藤会の判決を意識か

山口組、構成員に「公共の場で銃使うな」 工藤会の判決を意識か(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

 背景にあるとみられるのは、福岡地裁が8月に工藤会のトップとナンバー2に言い渡した判決だ。2人は構成員が市民を狙った4件の殺傷事件で起訴された。トップらの指示を裏付ける直接証拠はなかったが、地裁は複数の組員が役割を分担した計画性や指揮命令系統などを検討し、2人の共謀や意思に基づいた犯行と認定した。このうち2件では拳銃が使われた。

先日、

yjochi.hatenadiary.com

で、

1つのあり得る今後の方向性としては、ヤクザが、組織を公然と非公然に二分し、公然では合法の経済活動などで資金を稼ぎ、一方、非公然ではあらゆる違法行為を駆使して資金源活動をする、というものでしょう。非公然では徹底的に地下に潜航し組織の実態を秘匿して、逆らうものは情け容赦なく殺傷し、上記のような共謀の認定を阻むという方向性は大いにあり得ると思います。

とコメントしましたが、それ以外にも、抗争の際には、金で外部の者にヒットマンになるよう依頼し、実行した後は迅速に海外へ逃亡させるとか、いろいろな方法が、今後、考え出されるでしょう。

暴力団の本質は「暴力」であり、また、舐められたらおしまい、という価値観を強烈に持つ集団ですから、常に武器を隠し持ち、ここは打って出るべき時と考えれば、情け容赦なく襲いかかる、そういう行動原理に変化はないでしょう。しかし、子分が動いて親分が死刑になるようでは、何のためにヤクザをやっているか、ということになりますから、抗争は避けつつ、様々に画策していくことと思います。

 

池袋暴走あす判決 妻と娘失った男性の思い

https://news.yahoo.co.jp/articles/dda28e0e8628f97ccce70e72e718e0d62dd24511

2019年、東京・池袋で車が暴走し、親子2人が死亡するなどした事故の裁判で、2日、判決が言い渡されます。妻と娘を亡くした男性が今の思いを語りました。

こういったアクセルとブレーキの踏み間違いとされて起訴される事件は、時々、被告人が否認する「否認事件」になることがありますが、ポイントは、運転していた車両に不具合、異常がないかどうかということです。現在の車両では、様々な履歴が残るようになっていて、そうしたデータも事故時の状況を再現する上で活用されます。

捜査上、そういった側面について、慎重に調べられ不具合、異常がなかったことが客観的に解明されていれば、有罪は動かないでしょう。

また、過去の裁判例で、この種の死亡事故では執行猶予が付かない実刑に処せられているものが多く、本件では死亡被害者2名という重大な結果が生じていて、有罪、実刑になる可能性が相当高いと言えるでしょう。

ただ、有罪、実刑になったからと言って、亡くなった方々が戻ってくることはなく、ご遺族の悲しみは続きます。割り切れないもの、寂しさは長く人々の心の中に残ります。そういう残念さを改めて強く感じます。

「日本大空襲「実行犯」の告白ーなぜ46万人は殺されたのか」

 

2017年にNHKBSで放映された番組が書籍化されたものですが、その番組を見た記憶があったので、最近出た本書を、早速、読んでみました。

私の認識では、日本空襲で、当初は精密爆撃の方針であった米軍が、結果がなかなか出ないため、途中から無差別爆撃に切り替え、東京大空襲をはじめとする蛮行を繰り返した、という、大雑把なものしかなかったのですが、本書を読み、その経緯が具体的によく理解できました。

よく、無差別爆撃について、カーチス・ルメイ将軍が槍玉にあげられますが、彼1人によるものではなく、元々、日米開戦前から米軍内に無差別爆撃の思想、計画が存在したことなど、本書では赤裸々に紹介されています。

無差別爆撃は、その過程で捕虜になった米兵に対する処刑、人体実験といった日本側の蛮行に発展し、戦後、関与者がBC級戦犯として処刑されるといったことにもつながりました。悲劇が悲劇を生むという連鎖に、戦争の酷さを感じさせるものがあります。

 

 

新たなデルタ株を初確認 アルファ株の類似変異も 東京医科歯科大

新たなデルタ株を初確認 アルファ株の類似変異も 東京医科歯科大(時事通信) - Yahoo!ニュース

同大によると、新たなデルタ株は今月、同大付属病院の患者から検出された。デルタ株に特徴的な「L452R」変異に加え、アルファ株に特徴的な「N501Y」に類似した「N501S」変異があった。患者に海外渡航歴はなく、市中感染だったという。同大は、この変異は国内で起きた可能性が極めて高いとみている。

このような変異は今後も繰り返され、既存のワクチンでは効かなくなり、新たなワクチンは開発されるものの、変異も新たなものが出てくるという、いわゆるイタチごっこの状態が、当面続くことが予想されます。

新型コロナウイルスが克服されて、少なくともインフルエンザ並みになって、かつてのような社会生活が営めるようになるまで、かなり時間がかかると見ておいたほうが良いのではないでしょうか。残念なことですが。

そのように慎重な見方を維持した上で、そうなってもなんとか生き延びられるように、破綻しないように、物事を進めていくことが必要と感じます。

仕事を整理するとか、思い切って現在手がけていることはやめて別の道へ進むとか、人それぞれ、様々な対応があるでしょう。

辛い日々ではありますが、なんとかしのいでいく、そういう状態が、今後、数年間は少なくとも続くのではないかと私は感じています。

 

「中国、日本侵攻のリアル」

 

先日、読了した

 

 が、防衛問題を考える上でなかなか興味深く参考になるものがあり、対談者の1人である岩田元陸上幕僚長が以前に書いた本を読んでみました。

書名は刺激的ですが、至って実務的な内容で、中国が、台湾とともに尖閣先島諸島を標的とし、ハイブリッド戦の手法を駆使して上陸、占領してくるというシミュレーションを紹介しつつ、日本の防衛が抱える様々な問題点を検証し、提言を行っています。

その中には、にわかには賛成しかねるものもあるものの、自衛隊を、有事を想定し十分な抑止力を持つものとすることで、侵略を防止し、有事の際には効果的に防衛に当たることができるという著者の主張は十分に妥当、合理的なものだと思いつつ読み進めました。

著者は憲法改正により自衛隊を明文で認めるべきとしますが、既に、確立した解釈により自衛隊の合憲性は揺るぎない状態になっており、そこに議論を集中させ不毛な論争を繰り広げるよりも、著者が具体的に指摘、提言するような点を、必要な範囲内で実現していくほうに(法改正も含め)進めるほうが建設的だと思います。よく、9条改正論者が改正反対論者を批判して、9条があれば敵が攻撃しないと思っている、といったことを言いますが、9条に自衛隊が盛り込まれれば国が守れるわけでもありません。

それとともに、米軍の指揮命令系統に組み込まれ一体化する方向で進んでいる現状が、果たして日本の国益にとって望ましいのかどうかも、常に検証されるべきでしょう。両国間の日米安保体制は堅持すべきであるとしても、過度に関係が緊密化しすぎることで、他国の疑い、反発と招き日本を危機に陥らせる側面も出てきます。

日独伊三国同盟を締結することで、米英を敵に回し、特に米国とは決定的に対立し、ハルノートを突きつけられ開戦に追い込まれた歴史の教訓に、我々は大きく学ぶ必要があります。当時、ドイツドイツと草木もなびくと言われた状態で、「バスに乗り遅れるな」とドイツに追随することが日本全体で疑問視されなかった結果がどうなったか、冷静に考えてみることも必要です。

当時、日本が過度に独伊との関係を緊密化せず、米英との関係改善を図っていれば、少なくとも日米開戦やその後の悲惨な展開は防げた可能性があります。

そういったことも考えつつ、じっくりと読めた一冊でした。

 

 

 

 

「#赤ちゃんに触らないで」 感染恐れ母呼び掛け 新型コロナ

「#赤ちゃんに触らないで」 感染恐れ母呼び掛け 新型コロナ(時事通信) - Yahoo!ニュース

 女性によると、自宅付近の路上などでベビーカーを押している時に、主に高齢者から子供の手足を触られることが多いという。「かわいいと言われるのはうれしいが感染が怖い。後で除菌シートで拭いたりしている」と苦悩を語る。子育て中の友人らも同じ悩みを抱えていることが分かり、ツイッターで呼び掛けた。

 かわいい赤ちゃんがいると、頭を撫でたり抱き上げたり、といったことはありがちですが、現状、感染症が蔓延しているわけですから、そういう感染につながりかねない行為は厳に差し控えるべきでしょう。

こういうことは危ない、すべきではない、ということを、社会内で共有し、皆で呼びかけ、そういうことはしないことで、感染拡大をできるだけ抑えたいものです。

今は非常時であり、平時にはやって良くても今はやるべきではない行為がある、ということを認識しましょう。