福岡県警の本部長「組員は更生の道を歩んで」 工藤会トップ死刑判決

福岡県警の本部長「組員は更生の道を歩んで」 工藤会トップ死刑判決(西日本新聞) - Yahoo!ニュース

工藤会の「壊滅作戦」を進めてきた福岡県警の野村護本部長は判決について「あくまでも通過点。壊滅に至るまでいささかも手を緩めることなく、諸対策を徹底して進めていく」と強調。

 ヤクザの世界は、よく「親分が黒いものを白と言えば白」と言われるように、伝統的に、絶対的な上命下服、ピラミッド型の組織として存在してきましたが、今回の死刑判決は、そういった構造そのものを「推認」の根拠として、頂点やそれに次ぐ地位にある者の共謀を認定していて、伝統的なヤクザ組織である限り、それ自体から「共同意思主体」としてくくられ幹部が一網打尽になりかねない、捜査機関にとっては攻勢に出られる、ヤクザ側にとっては徹底的に取り締まられる、そういう大きな転機になり得るものをはらんでいると思います。

1つのあり得る今後の方向性としては、ヤクザが、組織を公然と非公然に二分し、公然では合法の経済活動などで資金を稼ぎ、一方、非公然ではあらゆる違法行為を駆使して資金源活動をする、というものでしょう。非公然では徹底的に地下に潜航し組織の実態を秘匿して、逆らうものは情け容赦なく殺傷し、上記のような共謀の認定を阻むという方向性は大いにあり得ると思います。

ヤクザのマフィア化ということが前から繰り返し言われていますが、そのような動きが今後、深く広く進んでいく可能性を前提に、捜査当局も更なる取り組みを重ねていく、そういう今後が透けて見える気がします。