<仙台地裁切り付け>殺人未遂罪で男を起訴へ

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170707-00000010-khks-soci

容疑者は犯行時、刃物を逆手で持ち、2人の背中や顔などを刺したり切り付けたりしたことが新たに分かった。捜査関係者は「殺意の裏付けになる」とみている。

取り押さえようとした警察官2人を刺すなどした。傷は少なくとも計7カ所に及び、背中の傷は肺近くまで達していた。

スーツのポケットに果物ナイフ3本とカッターナイフ2本を隠し、法廷内に持ち込んでいた。

容疑者は「殺そうとはしていない」と殺意を否認している。

殺意否認ということで、今後、状況証拠から殺意が認定できるかが問題になりそうですが、
・凶器として果物ナイフ3本、カッターナイフ2本を持ち、特に殺傷能力が比較的高い果物ナイフ3本があったことは、それだけ攻撃意図が高かったと認められる
・負傷部位が多く、しかも、傷が深いこと
といった事情は、殺意を推認させる方向に働くでしょう。
一方、特定の人物に攻撃が向けられているわけではなく、被害者が取り押さえようとした警察官で、殺人まで犯す動機としてはやや弱さがあり、そこは殺意を減殺する方向で働きそうな気がします。
裁判員裁判で、裁判員を含む裁判体の判断を仰いで、証拠に基づいた適正な結論を出してもらうべき事案という印象を受けます。