法制化記念市民シンポジウム「取調べ可視化がはじまる−村木厚子さんと考えるこれからの刑事司法−」

https://www.osakaben.or.jp/event/2016/2016_0917-2.php

9月17日(土)午後に行われ、私も、関西方面にいくつか用事があったこともあって、参加してきました。600名くらいの人が集まったようで、法曹関係者よりもむしろ一般の方々が圧倒的に多く、この問題に関する関心の高さが強く感じられました。
捜査の問題、特に、従来の密室での取り調べが様々な問題を生んできて誤った裁判へとつながっていったことが、経験者の口から生々しく語られることには重みを感じましたし、私自身も、そうした取り調べをかつては行う側にいたこともあって、自らの経験にも照らしつつ、かなり参考になるものがありました。
ただ、取り調べが可視化されればすべてがハッピーになるかというと、そうではないのが難しいところで、このシンポジウムに集まっているような、善良な人々ではない、真に犯罪を犯している人々も多くいて、そういった人々ときちんと戦って真相を解明できる、そういう捜査機関であるためには何が必要なのかということも考えておかなければなりません。人権が手厚く保障されて、気がついたら日本全土が犯罪者だらけの治安も最悪な失敗国家になっていた、といったことがないようにするにはどうあるべきか、人権保障と真相解明の両立という永遠の課題に思いを致しつつ、会場を後にしました。