http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0827/san_150827_2466860238.html
捜査関係者によると、6代目就任以降、篠田組長の出身母体である弘道会(名古屋市)を中心とした執行部体制が築かれ、神戸や大阪など関西の直系組長らの間では不満がくすぶっていたという。
私は、徳島地検、静岡地検に勤務していた当時に山口組関係者はよく取り調べていましたし、名古屋地検勤務当時にも弘道会等関係の事件を取り扱ったこともあり、また、こういう仕事をしていると、弁護士になった後もいろいろと話が漏れ伝わってくるのですが、関西方面と名古屋方面では気質や手法も違い、関西方面の山口組関係者は、不満がマグマのように溜まってきているようで、こうした流れには必然的なものを感じます。特に今は、従来のヤクザ世界のシノギが厳しい締め付けで行き詰っていて、この世界自体が大きな曲がり角に来ていると言っても過言ではなく、厳しい環境下で、何かと厳しく締め付けてくる現執行部体制に、我慢の限界に達したというグループが出てきたのでしょう。
同じ山口組であれば、ここの縄張りはこの組、あそのこ縄張りは別の組と、うまく棲み分けできていたのが、分裂すればそうはいかなくなります。舐められたらおしまい、というのがヤクザの掟ですから、トラブルが起きれば実力で抗争ということも起きてくるでしょう。分裂という経緯から、一旦抗争が生じれば、なかなか手打ちも難しくなる可能性が高まりかねません。警察当局にとっては山口組弱体化のチャンスではありますが、無関係な一般市民が抗争で死傷するといったことも起きかねず、今後に大きな不安があると言わざるを得ないでしょう。