http://www.news-postseven.com/archives/20170508_540130.html
渡辺氏の引退後、弘道会出身の司忍組長が六代目を継ぐと、弘道会が山口組の中で山健組を凌ぐ影響力を持ち始める。山健組を継いだ井上氏はそうした状況に不満を抱き山口組を離脱、神戸山口組を結成した。
前に、弘道会系、山健組系双方の関係者と交流がある弁護士に聞いたところ、弘道会系は金にシビアな経済ヤクザ、山健組系は義理人情を重んじる昔ながらのヤクザという印象を語っていて、かなり肌合いが違う印象を受けたことがありました。暴力団に対する締め付けが社会各所で厳しくなり、昔ながらのシノギが難しくなる中、そういった環境変化もあって、内部での亀裂が深まっていったのも必然的なものがあるような気がします。
組織の分裂が、弱体化、消滅へと進むかといえば、そう簡単なものではなく、地下に潜ってマフィア化するなど、より悪質な組織犯罪集団化する恐れもあるでしょう。昔、「県警対組織暴力」という映画がありましたが、警察等による暴力団対策も思い切って変貌しなければ対応できない、そういう難しい時代になっているのだと思います。