「無能」「小学生でもできる」 警視2人パワハラで処分

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131101-00000001-asahi-soci

県警によると、2人とも「必要な指導だった」とパワハラを否定しているという。

2人は日常的に部下を大声でしかったり、無視したりし、体調不良などで仕事を休んだ部下もいるという。

私は、昭和の終わりに司法修習して平成元年に検事に任官しましたが、当時は、こうした、罵倒する、大声で叱る、人格を否定する言動に及ぶ、といった上司は掃いて捨てるほどいて、平成に入り数年経って、東京地検では、そうした中でも特にひどい副部長の下についてしまった新任検事が年度途中で退職し、その後、自殺したということも起きて(因果関係は不明ですが厳しすぎる指導が影響したというのが組織内での見方になっていました)、その副部長も某高検に不自然に飛ばされていて、そういった見方をしっかりと裏付けていたことが思い出されます。
当時は、自殺者でも出ない限り、そうしたパワハラ被害も泣き寝入り、という状態でしたが、こういうことをやらかす人間は、自分もそのような指導(と言うには値しませんが)を受けてきていることが多く、児童虐待児童虐待を生むように、パワハラパワハラを呼ぶという、負の連鎖に陥っていることが多いと思われます。この種の不祥事はもみ消したがる警察ですら処分せざるを得ない酷い実態がありながら、当の本人たちが「必要な指導だった」とうそぶいているところに、この問題の根深さや連鎖の恐ろしさを感じます。
指導力があるはずの管理職こそ指導が必要、ということを、あらゆる組織が認識し、問題のある人物は容赦なく降格させるなど、適切に対処する必要があるでしょう。