要求高くて対価は低い 佐川がアマゾンとの取引撤退 宅配業界大揺れ

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131001/biz13100108070009-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131001/biz13100108070009-n2.htm

配達員のほとんどが社員であるヤマトでは、配達する荷物が増えるほど効率が上がる。だが、下請けに依存する度合いが高い佐川では、数量の拡大は外注費増に直結する。その分だけ、アマゾンからの値引き要求の打撃が大きかったとみられる。佐川は、今後は原点である企業間物流に活路を求める。
一方のヤマトも安泰ではない。佐川の仕事の一部は日本郵便の「ゆうパック」が引き継いだが、配送品質が心配なアマゾンはこの仕事をしばらくヤマトに任せる方針だ。急激に増えた仕事を、ヤマトは配達員の残業で何とか回している。さらに物量が増えたときの人件費増をどうすべきか、ヤマトにとっては頭の痛い問題だ。

アマゾンで注文すると、本にしてもその他の物にしても、総じて届くのが早く、送料も別途にはかからないことが多いので、私もかなり利用していますが、日頃から、あの物流を支え切るのは並大抵のことではないだろうと感じていました。音を上げて撤退するのもわかる気がします。
利用者として気になるのは、ヤマト運輸が、現状のサービスをどこまで支えて維持できるか、ということですね。支えられない、維持でいない、ということになれば、もう、他の宅配業者という選択肢はないですから、サービスの内容低下、値上げということに直結するでしょう。非常に便利な、膨大な人々の日常生活に直結したサービスが、1私企業の意欲、能力に依存しているというのは、怖い気がします。現状を当然のことと捉え過ぎると、状況が変わった際にダメージ(心理的な面も含め)が大きくなりますから、当然ではない、ぜい弱なものの上に立っている、という意識は持っておいたほうが良さそうです。