ドコモ、“ツートップ”戦略の勝算

http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20130516-00013988-toyo-nb
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最大のポイントは、韓国サムスン電子の「ギャラクシー」とソニーの「エクスペリア」という、人気が高く、競争力のある2つのスマホ、いわば“ツートップ”に絞って集中的に販促を展開する戦略である。KDDI(au)、ソフトバンクが販売する米アップルの「アイフォーン(iPhone)」の対抗策となる。

この主力2機種は特別価格で提供される。「エクスペリアA」の場合、ドコモを10年以上継続利用しており、初めてスマホに乗り換えるユーザーなら、キャンペーンを活用することで、実質5000円程度で購入できるという。主力端末に販促を集中するだけでなく、料金面も優遇することで、「どの機種を選べばよいのかわからない」といったユーザーの声に明確な答えを出す。

androidの利点は、開発、製造についてオープンなシステムを採っていることで、利用者が、バリエーションのある、多彩な製品から自分に合った1台を選択できることにあると思います。ツートップはともかく、この2つは安くしておくから買えよ、と押し付けられるようでは、androidのメリットは大きく減殺されてしまうでしょう。
最近、ドコモショップへ行く用事があり、ついでに総合カタログをもらって読んでみたのですが、グローバル機で目につくのは、サムスンとLG程度で、他は「ガラスマ」がずらっと並んでいて、なんだか魅力の乏しいラインナップになっているな、ということを率直に感じました。グローバルでは、モトローラ、HTC等々、魅力的な製品を出すメーカーがあり、また、例えばサムスンだけ見ても、日本未発売の、小型だったり廉価版だったりといった、様々な製品ラインナップを取り揃えているのに、選択の余地を極端に狭められている日本の利用者は不幸だ、とも思いました。ドコモのカタログでは、なんとかコンシェルとか、あってもなくても困らないような、ガラパゴス的な付帯サービスがごちゃごちゃと紹介されていましたが、あんなものはアプリの中から良さそうなものを選んで使えば済むことで、わざわざ通信キャリアが付帯させる意味がどこにあるか疑問で、こういうことをすることが「土管になりたくない」ということであれば、それをすることで余計な手間がかかり製品ラインナップの貧弱さにつながっていることは十分推察されますから、くだらないことでビジネスチャンスを狭め失っていることになるのに、と残念な気もしました。
グローバルで、どんどん魅力的な製品が出ている状況ですから、ドコモが、iPhoneを販売せずandroid1本で勝負したいということであれば、なおさら、くだらない付帯サービスはやめ(残すのはおサイフケータイワンセグ、防水程度でしょう)、グローバルで次々と繰り出されてくる魅力的な製品をリアルタイムで販売できる体制を整えるべきで、そうしないと、ガラパゴスな通信キャリアがガラパゴスな人々にガラパゴスな製品を売る、という、いびつで遅れた状態にますます堕ちて行くことになってしまうと思います。その意味で、厳しい岐路に立たされている、と言えるでしょう。