伊勢佐木署、106事件送検せず放置…時効成立

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130322-00001484-yom-soci

神奈川県警は22日、伊勢佐木署の刑事1課が1992〜2004年に取り扱った計106件の事件を、横浜地検に送検せずに放置していたと発表した。
いずれもすでに時効が成立している。県警は「異動期の引き継ぎの不徹底が原因」と説明し、関係者を指導したものの懲戒処分は行わない方針。
発表によると、106件の内訳は器物損壊54件、傷害30件、性犯罪10件、暴行5件、強盗1件など。捜査に着手した結果、被疑者が国外にいるなどの理由から進展が見込めないと判断された事件が中心という。このうち68件は告訴を受理していた。

「異動期の引き継ぎの不徹底が原因」とされていますが、人による引き継ぎ云々の前に、組織として、事件を事件として把握し、その処理状況を、時点時点で明確にしておく、ということができていないのが恐ろしいですね。警察署、という、一種のブラックボックス、迷宮のようなものの中に事件が入り込んでしまうと、行方不明になって、気がつくと放置されたまま時効が成立していた、ということでは、捜査機関としての体をなしていないと言われても仕方がないでしょう。
これ以上捜査を進めることが難しいと判断されれば、その時点までの捜査状況を取りまとめて、検察庁に送致、送付するしかありませんが、それをしていない、ということになると、本当に、記事にあるように「進展が見込めないと判断された事件が中心」かどうかもかなり怪しく、やるべきこともせずに放置していたと疑われても仕方がないと思います。
これが、今の日本の警察のありのままの姿なのかもしれません。伊勢佐木警察署は、「伊勢佐木時効警察署」と改名したほうが良さそうですね。