公訴時効撤廃から10年 苦悩続く遺族 捜査員「先が見えない」(産経新聞) - Yahoo!ニュース
全国の警察では、この時効撤廃の動きに伴い未解決事件を専従で捜査する部署もできた。ただ、科学捜査の進展で、発生から時間が経過しても犯人にたどり着く望みをつなぐ一方、展望が見いだせず膠着状態から脱せない長期未解決事件も少なくない。
ある捜査関係者は「初動捜査でどれだけ証拠や証言を集められるかが大事。そこが滑る(失敗する)といくら時間をかけても事件は解決しない」と話す。
時効制度がなぜ存在するかが語られる際、必ず挙げられるのが、証拠の散逸ということです。日時が経過すれば、証拠収集は難しくなり人々の記憶も薄れます。次々と事件が起きる中で、過去の事件に貴重なリソースをかけすぎないというのも、1つの判断です。
ただ、それでは正義が失われてしまう、ということで一部犯罪について時効が撤廃された以上、いかに取り組むかというのが現実的な課題でしょう。
例えば、特定の事件に携わる年数が長かった捜査員が定年間際になったら、その事件の担当に戻して定年後も再雇用し、じっくりと捜査に取り組んでもらう、という方法もあるでしょう。貴重なリソースを分散させないようにしつつ、効率的、効果的な捜査体制をいかに組めるかが大きな課題ではないかと記事を読み感じました。