「尊敬されてはいるが、崇拝されてはいない」クックCEOでアップルはどう変わったか

http://sankei.jp.msn.com/wired/news/120525/wir12052513300003-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/wired/news/120525/wir12052513300003-n2.htm

2011年に退職するまで14年間Apple社に勤めていた、元副社長マックス・ペーリーは、同社が以前より「企業らしく」かつ「保守的」になりつつあると感じており、「技術者が運営する組織」というよりは「保守的な執行機関」により近くなっていると話す。

Apple社の従業員は、熱心で献身的に長時間働くことで有名だ。しかし、「週に90時間働くことを厭わない」態度も、クック氏の下で変わりつつあるようだ。

語弊はあるかもしれませんが、素晴らしく良いものを作ろうとすれば、作っている当の本人が「狂」の状態にならないと駄目、という面はあるように思います。平日の9時から5時まで働いて、土日祝日はゆっくりと休んでいます、という状態からは、iPhoneiPadのような製品は、おそらく生まれないでしょう。
とは言え、企業が、社会の中で、人や社会とともに歩む以上、そのような「狂」の状態が常態化したり強いたり、というわけには行きませんから、アップルのような企業も、徐々に、なかなか良いものは作れない、という方向へ進む可能性は高いでしょう。ベンチャー企業が、成功して大きくなると、かつては仕事にまい進していた社長は高級外車を乗り回し美酒美食や美女にうつつを抜かし、社員も働かなくなって、業績も急降下、という、絵に描いたようなことがすぐにアップルで起きるとは思いませんが、ここまで成功すると、成功したからこそ、そうした負のスパイラルへと落ちて行く危険性を、アップルといえども持ってしまったのは間違いないでしょう。
成功して昇りつめれば、あとは落ちるしかなく、アップルの今後が注目されます。