<渋谷駅刺傷>逮捕の決め手は120台の防犯カメラ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120524-00000119-mai-soci

警視庁は事件直後から情報分析を専門に行う捜査支援分析センターの「モバイルチーム」を投入。逃走経路を割り出した。
警視庁によると、モバイルチームは今年4月に新設された。今回はほかの捜査員と協力し、渋谷駅の防犯カメラの画像を分析。犯人とみられる男が持っていたリュックを手がかりに、さらに表参道駅永田町駅池袋駅などのカメラ映像の確認を徹夜で続けた。

取調べが可視化され虚偽自白が防止されつつも従来ほどは深く踏み込んだ供述は得にくくなり、また、特に都会では事件が起きても目撃者が得にくい、といった状況の中で、捜査上の有用な情報を得るためには、上記の事件のように、防犯カメラを活用するとか、幅広くDNA鑑定の資料を入手、活用して犯人を特定できるようにする、といった、従来は人権保障上の問題があると、ネガティブ、消極的に考えられがちだった捜査手法を、考え方を大きく転換して積極的に活用する、ということも考えざるを得ないでしょう。誤りのない事実を解明するためには、そういった窮屈さも甘受せざるを得ない、といったことを、我々は覚悟する必要があると思います。もちろん、無制約、野放図なことは許されず適正なルールは必要ですが、捜査の在り方、捜査と人権の関係、情報の取得方法、といったことについても、捜査機関の権限が小さければ小さいほど良い、といった単純な発想ではなく、裁判所の適切な関与やコントロールも絡ませながら、踏み込むべきところは踏み込む、ということも、考えなければならない、その点を考えさせる事件だったのではないか、という感想を持ちました。