http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110909/trl11090918490008-n1.htm
事件を踏まえ、厚生労働省は来年度から全ての児童養護施設や乳児院に、里親支援の専門職員を順次配置することを決めた。里親同士の交流会を開いたり、里親の休息のため里子を一時的に預かるなど、里親の悩みを把握する。
一方、行政に相談して虐待を疑われることを恐れるケースへの対策も進む。NPO法人「里親子支援のアン基金プロジェクト」(東京)では、研修を受けた里親経験者が月に1回程度、里親家庭への訪問を行っている。アドバイスはせず聞き役に徹し、里親の不安や孤立感を取り除く試みだ。
里子暴行死事件の真相は不明で、今後、公判の中で明らかにされることになりますから、事件そのものについてのコメントは差し控えますが、報道によれば、被告人は、社会に貢献したいという意欲を持って里親になったとのことであり、そういった人であっても、このような事態になってしまうというところに、この問題が、単なる個々人の特異性と片付けられないものがあるでしょう。
上記のようなサポート体制の強化も重要なことですが、最初は試行期間を設定し、試行期間が修了したら一旦里親から施設に子供を戻してチェックし、そういったことを何度か繰り返しながら、徐々に試行期間を長くした上で、本格的に里親になる、といった制度も導入し、相性などを慎重に見極めて行く、といったことも必要なのではないかと思います。
プライドの高い人は、里親になって悩んでもそういった悩みを他人には打ち明けたがらない可能性があり、悩みを聞いてあげられる体制を作るだけではなく、積極的に踏み込んで行ける体制を作っておく必要性を感じます。