検事総長辞任へ 続投一転…異例の退場劇 「厳しい船出に。氷山を進むような…」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101216-00000606-san-soci

一方で、辞任のタイミングをめぐっては厳しい声も。別の幹部は「辞めるなら、前特捜部長を起訴した段階で辞めないと意味がないのでは。今さら辞めても何の衝撃もない」と冷ややかに受け止めた。幹部の一人は「大阪の事件以降、検察にとって流れが悪すぎる。もうめちゃくちゃだ」と肩を落とした。

地位が高くても、出処進退が見苦しい人間というのは、とかくいるものですが、この検事総長は、見苦しかった人間のリストの末尾に名を連ねることになりましたね。
前特捜部長らが起訴され、大阪地検検事正らが引責辞職した10月には、続投の姿勢を見せていながら、それからわずか2か月程度しか経っていないこの時期に、突如として辞職の意向を固めるというのは、まったくもって見苦しい限りで、醜態をさらすとはこのことでしょう。
ただ、この醜態の背景には、組織内部ががたがたになり職員の士気も大きく低下するなど、収拾困難な深刻な状態に陥っているといった事情がある可能性が高く、改めて事態の深刻さがうかがわれるものがあります。
次期総長は、現場に精通した笠間東京高検検事長の可能性が高いようですが、現場派として、どこまで、この窮状を盛り返すことができるのか、私は、市井の片隅でしがない弁護士として細々とつましく生きつつ、引き続き静かに見守りたいと思います。