ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論

ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論

ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論

昨日、渋谷のLECでの講演の後、書店に立ち寄ったところ、この本を見かけ、興味を感じて購入し、帰宅後、一気に読みました。昭和天皇論について、著者の主観がかなり強調され描かれているのが特徴的でした。
私自身、昭和天皇を敬愛している者であり、著者の見方には共感、賛成できる部分がある一方で、歴史観を含め、共感、賛成できない部分もかなりありましたが、基本的な事実関係については(事実誤認も含まれつつも)よく調べられている上、コミックなので描き方もおもしろく、深く考え込まずに読み物として読む、というのが良いように感じました。
ただ、特に共感を感じたのは、終戦時の昭和天皇による聖断が、軍部による激越な抵抗や大きな混乱を防止する上で大きかったとする点で、鈴木貫太郎首相や、そういった終戦工作に、おそらく迷い逡巡し紆余曲折を経つつも協力した阿南陸相の存在がなければ、日本が亡国の淵に沈んでいた可能性が高かったのではないかと改めて感じました。

歴代内閣・首相事典(鈴木首相)
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20091215#T
三笠宮ご夫妻、母・貞明皇后の思い出や終戦秘話を語る(阿南陸相
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070708#1183890987