裁判員裁判で通訳ミス多数 専門家鑑定 長文は6割以上

http://www.asahi.com/national/update/0321/OSK201003210091.html
http://www.asahi.com/national/update/0321/OSK201003210091_01.html

ボ2ネタや町村ブログでも取り上げられていましたね。

地裁が2日間の審理の過程をすべて録音したDVDの鑑定を依頼した。
その結果、主語と述語がそろった文を二つ以上含む被告の発言の65%(61件中40件)で、意味を取り違える「誤訳」や、訳の一部が欠落する「訳し漏れ」があったとした。「はい」「いいえ」といった一言のやりとりを除く短い発言を含めると、通訳ミスは全体の34%(152件中52件)でみられたという。

以前、法廷通訳をやっている人と話をしていた際、きちんと通訳できているのは全体の7割から8割程度、という話をきいたことがありました。うまく通訳できていない部分が、常に裁判所の判断に決定的な影響を与えるわけではないと思いますが、上記の記事にあるような調査結果を見ると、特に否認事件では、誤訳が裁判所の判断を誤らせる危険性ということを考える必要性を感じます。
例えば、外国人の否認事件では、現在、裁判員裁判で使われている音声認識システムで記録したものに速やかに日本語訳をつけ参考にするなど、語訳による誤った認定を防止する方法も考えておかなければならないでしょう。