週刊誌名誉棄損訴訟:貴乃花夫妻への賠償増額 東京高裁

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091119k0000m040077000c.html

高裁は、貴乃花親方が新幹線内で眠ったり書店で本を読んでいる姿などの写真掲載について「他人に知られたくない無防備な状態を撮影したもので、遺産相続問題とも直接関係なく、受忍限度を超えている」と判断。記事の主要部分も「裏付けがなく真実と認められない」と指摘し、夫妻が名誉棄損と主張した記事5件と写真6点すべてについて違法性を認めた。
1審・東京地裁は、記事4件と写真1点を違法と判断していた。

訴訟:講談社に賠償命令 「貴乃花親方の名誉棄損」−−東京地裁判決
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20090314#1236992421

でコメントした事件の控訴審判決で、私も弁護団に入っている事件なので生々しいコメントは差し控えますが、原審が写真1点のみに違法性を認めていたのに対し、控訴審は写真6点すべてについて違法性を認めた点の意義が、特に大きいという印象を受けています。写真については、提訴前に検討する中で弁護団内部にも慎重論がありましたが、この種の写真による報道被害について裁判所に違法性をきちんと認定してもらうべきだと私のほうで強く述べ、提訴対象に加えてもらったことが思い出されました。