岩手宝くじ殺人:質素な女性の運命暗転 夢つかみ夢破れ

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20081102k0000m040079000c.html

市内の大手電器メーカーの関連会社に軽乗用車で通勤。社員同士の慰労行事には参加せず、近所付き合いもほとんどなかった。夕方になると猫が台所の窓に上がって帰りを待った。休日には、逃げないように猫の首にひもを付けて「土足禁止」の愛車を掃除する姿が見かけられている。
一関市に生まれ、地元の高校卒業後に就職。同僚の男性と20歳ごろ結婚し、男の子2人をもうけたが、離婚している。
会社での数少ない話し相手だった元同僚女性(63)は仕事の休憩時間、紙コップのコーヒーを飲みながら、カーキ色の作業服姿の吉田さんから「夢(宝くじ)買ってきた」とよく聞いた。女性は「夢ばかり言っているんじゃねえ」と一緒に笑った。

この記事を読んで、この被害者にとって、高額宝くじに当選したことが、かえってその人生を暗転させる原因になってしまったな、と強く感じ、気の毒な気持ちになりました。
私自身、特に刑事事件を通していろいろな人々を見てきましたが、お金がなくて不幸になる人以上に、お金があって、あるからこそ不幸になる人というものが世の中にはかなりいるということを感じています。
上記の記事の中に、他の高額当選経験者の「大金が突然手に入ると心に余裕が生まれるが、我慢や粘りがなくなる。」というコメントが紹介されていますが、これについては、私自身も、宝くじについてではありませんが、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20080619#1213887235

といった経験をしたことがありました。だから、お金があると、即、不幸になる、人生が暗転する、ということでもありませんが、そういう方向に流れてしまう場合もある、ということは言えるでしょう。
お金が全然ないのも困りものですが、ある程度はあるが足りない、だから頑張らないといけない、頑張る、という状態が、人生としては良い状態なのかもしれません。