宿の25%が旅券の記録せず 警察庁「テロ対策協力を」

http://www.asahi.com/national/update/0104/TKY200801040150.html

01年の米国同時多発テロ以降の国際的なテロ情勢を受け、旅館業法施行規則で義務づけられた来日外国人の国籍と旅券番号の記録作業を、全国の主なホテル・旅館の4軒に1軒がやっていないことが警察庁の調査でわかった。罰則はないものの、宿泊現場では、客への配慮から徹底できないとの声がある。規則にはない旅券のコピー保存となると一層抵抗感が強い。半年後に迫った北海道洞爺湖サミットに向け、同庁はあらためて協力を求めている。

私も、時々、海外へ行くことがありますが、宿泊先でのチェックインの際、求められるのは、国籍や旅券番号の自己申告での記入であることが多いように思います。記入した国籍や旅券番号を、係員が、旅券の内容と照らし合わせてチェックする、という経験をしたことは、今のところないですね。やはり、客商売ですから、そこまではなかなかやりにくいのでしょう。旅券のコピーまで取られたことは、1回か2回あったかな、という程度で、ほとんどなかったと思います。
以前、ヤフー内で、ヤフーカフェ(インターネットカフェ)の運営上の相談を時々受けていた際、利用者の本人確認手段として、外国人の場合、旅券のコピーを取らせてほしいとお願いすると、ものすごく抵抗されることがある、という話を聞いたことがありました。確かに、母国を離れ、インターネットカフェ程度で、旅券記載の個人情報が丸ごとコピーで取られてしまう、というのは、取られる側にすれば気味悪いことで、抵抗する側の気持ちもわかるな、と思った記憶があります。
警察としては、外国人のトレーサビリティが高ければ高いほど治安対策上は好都合、と考えているものと思われ、それはそれとしてわかりますが、ホテル等に過大な負担をかけないことも必要であり、外国人宿泊客向けの説明資料を作成して配布するとか、取得した情報の適正な保管、利用、廃棄についても警察の指導の下、適切に行う態勢を整備し、その点も外国人宿泊客に理解してもらうようにするなど、工夫が必要であると思います。