綾瀬駅から東京拘置所へ

昨日、東京地裁で裁判官との面談を終えた後、ある事件の被告人と接見するため、東京拘置所へ行きましたが、いつもの日比谷線ルート(霞ヶ関から小菅)を変えて、千代田線で綾瀬まで行き、そこから歩いて東京拘置所へ行きました。
平成元年に検事に任官した後の1年間、私は、東京拘置所の塀のそばにある宿舎(現在の面会出入り口から川のほうへ少し歩いたところにある)に住んで、そこから小菅駅まで歩くにはやや遠く、千代田線のほうが、少し早めに霞ヶ関に着くので、綾瀬から千代田線に乗って通勤していました。
久しぶりに、昔の通勤コースを歩いて、綾瀬駅から東京拘置所へ向かいながら、平成元年当時のことがいろいろと思い出されました。当時は、任官して間がなく、わからないことだらけで、自分は今後、検事としてやって行けるのだろうか、この進路選択は間違っていたのではないか、などと自問自答しながら、このコースをとぼとぼと歩いていたものだったな、などと思い出していました。
このコースをたどると、綾瀬駅から歩いて川の上の橋を渡った後、東京拘置所の長い塀のそばを、川沿いに延々と歩くことになります。そこは、時々、テレビドラマのロケにも使われている有名な場所でもありますが、何とも言えない「嫌な」色をした塀のそばを歩いていると、東京拘置所へやってきたな、という何とも言えない感慨を覚えます。この何とも言えない、来るところまで来てしまった、といった感じの雰囲気を味わってみたい方は、綾瀬駅から歩いて東京拘置所へ向かうコースがお勧めです。