http://www.yomiuri.co.jp/net/security/goshinjyutsu/20070614nt0f.htm
一部の文字にモザイクをかけているが、ファイル名(上画像)を見ていくだけでも、「○○組資料¥○○組関係者名簿.xls」「○○組フロント関係者.xls」「被疑者供述調書」「押収品目録」などといった捜査関係書類が並んでいる。また暴力団関係者の監視ビデオの画像と思われるもの、Nシステムの設置場所一覧、少年事件や痴漢事件などの調書なども含まれている。
2ちゃんねるをはじめとしたネットの掲示板で騒がれているのは、暴力団の関係者リストの中に、中堅女性タレントやスポーツ関係者の名前が出ているからだ。住所や電話番号まで出ており、今までにない深刻な流出と言えるだろう。これが事実かどうかはわからないが、警察からの流出によるものだけに信じてしまう人もいるかもしれない。
警察における、こういった捜査情報の保秘は、かなり厳格に行われているものです。例えば、都道府県警察によっては、暴力団関係者の名簿を作成して、警察署等に備え付け、検察庁にも貸与していることが過去にありましたが(現在はどうなっているか知りませんが)、検察庁貸与のものも、暴力係検事のみに1冊だけで、通し番号が付されていて、コピー厳禁で、更新された場合、古い方は確実に回収されるという取り扱いになっていました。
また、官公庁関係の会合に出席すると、配布資料をそのまま持ち帰らせることが一般的ですが、私が経験した警察関係の会合では、終了後に配布資料をすべて回収する、ということを行う場合もありました。
そういった地道な努力が、一人の警察官の失態により、無に帰してしまう、というところに、デジタル社会の恐ろしさがあります。
上記の記事にあるような情報は、情報の「確度」にばらつきがあるもので、不確かな情報でも、それはそれとして捜査には役立つ、ということもよくあるものですが、こうして流出してしまうと、確かに、「警察情報」ということで、すべてが確かなものであるかのように一人歩きする可能性が高く、正に由々しき事態であるとしか言いようがありません。