鹿児島県警警部、対立候補と情報交換 県議選無罪事件

http://www.asahi.com/national/update/0602/SEB200706010010.html

朝日新聞が入手した県警の内部文書によると、警部は04年10月に開かれた地検との協議の場では、「県議に接触した理由については、被買収者を出すための手段であった」などと語っていた。

関係者によると、警部の親族の仲人を県議が務めるなど、2人の親しさは県警内でも知られていた。捜査幹部の一人は「無投票にしたかった県議と、県警本部に戻ったばかりで早く実績を残したかった警部の思惑が重なった捜査だった」と証言している。

対立、内紛を利用する形で、情報を収集し端緒をつかむ、というのは、知能犯事件の捜査では、よく使われる手法です。
ただ、そういった方法で入手した情報には、当然のことながら、捜査機関を動かすことで敵対する人や勢力を追い落としたいという不明朗な動機故の、種々の問題が含まれている可能性が多々あり、慎重な上にも慎重な吟味が必要です。
この事件では、そういった吟味、検討がきちんと行われなかった可能性が極めて高く、今後、失敗捜査としての検証が行われる際には、この点は十分取り上げられるべきだと思います。