試合成立狙い「故意の三振」 高校野球秋田大会

http://www.asahi.com/sports/update/0722/221.html?ref=rss

問題の行為は7回表、雨が降り続く中であった。高校野球では、7回が終了すれば雨天でコールドが成立し、そこまでの得点の多いチームが勝者になる場面だった。
高野連によると、12―1でリードしていた本荘の尾留川徹監督が、1死二塁の攻撃で、打者を呼んで空振りを指示した。打者は三振し、走者も無気力走塁でわざとアウトになった、としている。試合はそのまま7回裏で本荘が12―1のコールド勝ち。

秋田は、最近、何かと世間を騒がせますね。
それはともかく、この件、町村ブログでも取り上げられていましたが、

http://matimura.cocolog-nifty.com/matimulog/2006/07/news_128c.html

高校野球経験者として言うと、高校野球というのは、単なる野球ではなく、野球というスポーツを通じて、崇高な人格、気高い精神を涵養する、一種の修練の場、というのが「建前」です。従って、勝つためならルールの範囲内で何をしても良い、という、スポーツ、ゲームであれば当然のことが、高校野球ではあてはまらず、そういったことを考えたり実行したりすることは許されない、ということになります。これは、一種の不文律で、特殊な部分社会における鉄則、と言ってもよいでしょう。部分社会の法理、かどうかはともかく、この点について、司法権が介入することも、おそらく難しいでしょう。
私がむしろ問題だと思うのは、そういった「建前」を振り回しておきながら、裏で、不明朗な大金が動いたり、次々と不祥事を起こし、しかもそれを隠ぺいしたり、といった、建前と実態、本音が乖離しているということです。
捜査経験も踏まえて言うと、アマチュアのスポーツ界ほど、薄汚れて堕落しきった人々がうごめいている世界は珍しく、まともな人は、下手に近寄らないほうが身のためだと思います。