「沖縄決戦―太平洋戦争最後の激戦と沖縄県民の戦い」〈歴史群像〉太平洋戦史シリーズ (49)

沖縄決戦―太平洋戦争最後の激戦と沖縄県民の戦い

このシリーズは、なかなか内容が充実しており、時々買って読んでいますが、この本の、「沖縄県民の戦い」という副題には強くひかれました。
大田少将(戦死後、中将)の電文にあるとおり、沖縄戦を支えたのは、沖縄県民の献身的な協力と多大な犠牲であったことは間違いありません。その意味では、沖縄戦は、正に「沖縄県民の戦い」であったと言えるでしょう。
本来、守られるべき対象であるはずの沖縄県民に、多大な犠牲を強い、「県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」で終わる大田中将の電文に、その後の日本が十分応えていないことに、非常に大きな問題を感じます。