殉職の意味問い続ける…塩狩峠(北海道)

http://www.yomiuri.co.jp/book/column/pickup/20050315bk02.htm

亡くなった三浦綾子さんは作品の中で、「一粒(つぶ)の麦、地に落ちて死なずば、唯(ただ)一つにて在(あ)らん」という聖書の言葉を引いて、彼の死の意味を語っている。『塩狩峠』を読んで「自殺を思いとどまった」という人が何人もいたことを、綾子さんの夫で、クリスチャンの光世さん(80)に聞いた。彼は死んでなお、多くの人の命を救った。1粒の麦が死んで、たくさんの実をみのらせたのだ。

三浦綾子といえば、「氷点」が有名ですが、最も好きな作品として「塩狩峠」を挙げる人もかなりいるようです。ここで述べられている、「一粒(つぶ)の麦、地に落ちて死なずば、唯(ただ)一つにて在(あ)らん」ということを、深く考えさせる作品だからかもしれません。