「バカ殿」に出演した台湾人、中国から「天皇に跪いた」と非難殺到

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100125-00000077-scn-cn

掲示板に書き込んだ中国ネットユーザーは、バカ殿を演じる志村けん氏は「天皇陛下」を演じていると勘違いしているほか、「殿=天皇」であると誤認していると見られる。この書き込みは中国共産党機関紙である環球時報のウェブサイト「環球網」のトップページの目立つ場所にリンクされているため、大きな注目を集め、今後も大きな波紋を呼ぶことは必至と見られる。

一種の「釣り」が大きな誤解を招いている可能性も感じられますが、それにしても、あの「バカ殿」を天皇陛下と誤認するとは、誤解というものは恐ろしいものです。志村けんも驚いているかもしれません。
思い込まず、自分はどこかで間違っているのではないかと、冷静に自分自身を見つめることが大切、ということを改めて感じます。

HIS「ハウステンボス、経営は困難」 施設修繕に巨額

http://www.asahi.com/business/update/0127/SEB201001270004.html

関係者によると、26日にHTB内の4ホテルの修繕費の見通しが明らかになり、中核のホテルヨーロッパが老朽化し、修繕費が想定以上にかさむことがわかった。他の設備の修繕費は28日にもわかるが、総額が100億円を超える見通しになったという。
HIS首脳は26日夜、「(経営か断念かは)五分五分から3対7くらいになった」と話した。まだ経営か断念かは決めていないとしたうえで、「(ホテルヨーロッパを)市や県が持って、修繕もしてくれて、うちが運営するだけでいいなら(経営の)可能性は残る」と語った。

以前に、ハウステンボスには行ったことがあって、なかなかおもしろく、それほど悪い印象はないのですが、感じたのが、

1 東京から遠くて不便で、また行きたいと思っても行きにくい
2 スタッフによるサービスが今一つ行き届いていない
3 利用者が少なく閑散としていて寂しく、アトラクションも少ない

といったことでした。特に、上記の1はかなり致命的で、今後、利用者が大きく増えることは期待できず、その上、上記の記事にあるように多額の設備投資が必要ということになると、採算をとるのはかなり困難でしょう。
何とか立て直したいという関係者の気持ちはわかりますが、そろそろサービスを終了し清算すべき時期にきているのではないかという印象を受けます。

12時間正座させ、殴るける 法政高の体罰で教諭2人

http://www.asahi.com/national/update/0127/TKY201001270127.html

14〜18日の旅行中、3人を含む9人が、ゲーム機や携帯電話を隠し持っていたり、浴場で大声を出したりしたとして、食堂で長時間正座させられたまま、頭から水をかけられたり、床に落ちたマージャンパイを入れたみそ汁を飲まされたりするなどの体罰を受けた。2人は打撲やむち打ち症で全治2〜3週間のけが。体罰はほかの生徒がいる前で行われ、9人以外の生徒の持ち物も含め携帯電話やゲーム機数十台をこわした。旅行の参加者全員が精神的なショックを受けているという。

教師がやるようなことではなく、人格が破綻しているのではないかと思わせるものがありますね。校則違反があったのは事実としても、他に適切な指導方法はいくらでもあったでしょう。保護者から預かっている大切な生徒を、こうして虫けらのように虐待できる精神構造がよくわかりませんが、生徒への精神的ショックが、PTSD等として尾を引くことも危惧されます。刑事事件としてきちんと立件し責任を追及するなど、うやむやに終わらせないようにしてほしいという気がします。また、被害に遭った生徒さん達には早く立ち直ってほしいと思います。

【郵便不正事件】弁護側冒頭陳述要旨

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100127/trl1001272136014-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100127/trl1001272136014-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100127/trl1001272136014-n3.htm

検察官の主張は関係者を脅したり懐柔したりして作り上げた個々の虚偽の供述調書をつなぎ合わせただけのもの。方々でほころびが顕著になっており、全体のストーリーとしては支離滅裂で、破綻している。

証拠構造がよくわからないので、コメントも限定的なものにならざるを得ませんが、何らかの違法行為があり、そこに複数の関与者があって共犯関係が問題になる場合に、供述が主たる証拠で、かつ、特段の裏付けもなく、しかも捜査段階の供述が公判で翻る、というのが、事実認定が非常に困難な事件の1つのパターンでしょうね。
そういう事件になりそうな気配があるのが、東では小沢事件で、上記の記事にある郵便不正事件と、根底で問題点が共通する面があるように感じられます。
かつては、裁判所において検察官調書が非常に高く評価されていた面があって、赤い紙(検察官調書は端が赤いので)が沢山あればある程、検察庁の決裁官が安心して決裁印を押していたという時代もありましたが、徐々にそういったプライオリティのようなものがなくなってきて、何をどこで認定するかということが、ますます難しくなっているということは言えそうです。
今後のこの種の知能犯捜査で、従来の検察庁の手法が通用するのか、あるいは、否定され新たな道を見つけざるを得ないのか、その試金石になる事件に、今後、なって行くかもしれません。

明石歩道橋事故で元副署長起訴へ…検察審が議決

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100127-00000992-yom-soci

改正検察審査会法施行後、起訴を求める議決は2度目で、神戸地裁が指定する弁護士が起訴する。最高裁によると、改正法に基づいて起訴議決され、強制起訴になるのは全国で初めて。
指定弁護士は今後、議決書に基づき起訴状を作成。必要であれば、地検に協力を求めて補充捜査し、公判も担当して起訴状朗読や冒頭陳述、立証活動、論告求刑など検事役を務める。

先程、議決の概略が把握できたのですが、過失に対する見方が、検察庁のほうは、組織体における個々の役割を厳密に見て、下位者に対し上位者が仕事を委ねている実態にそれなりの合理性があれば上位者の責任は問いにくい、という、良く言えば堅い、悪く言えば狭すぎる認定をしているのに対し、検察審査会のほうは、特に本件の雑踏警備における警察という組織の重要な役割を社会常識に沿って素直に見た上で、重要な役割を果たす以上、下位者だけでなく上位者にも高度な注意義務が課されていたはずだという、当然と言えば当然の認定をしていて、証拠関係まではよくわからないものの、なかなか良いところを突いているな、という印象を受けました。
ただ、これだけの難事件ですから、指定弁護士にかかる負担は多大なものがあることは確実で、過失犯についてのかなり高度な知識、洞察も必要になり、私が兵庫県弁護士会に所属していたら、ブログでつべこべ言っているので落合弁護士にやってもらおう、などということになりかねなかったような気が少ししました。
議決でも触れられていたようですが、本件では、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20090511#1241969498

でもコメントした時効の問題があり、今後、公判でかなり激しく争われることは確実でしょう。指定弁護士としては、起訴状レベルでの時効による免訴を避けるため、訴因を過失犯の共同正犯にしておくかどうかということを、まず検討する必要がありそうです(私ならそのような訴因として構成しておくでしょう)。