伊ぼったくり被害の男性「ご招待不要、むしろ困ります」

http://www.asahi.com/national/update/0730/TKY200907300424.html

「何も言わなかった自分も不注意だった」。ワイン、前菜が出され、スパゲティにロブスターがのって出てきたのには驚いた。レシートを見せられ、695ユーロ(9万5714円)と大変高いのでサインを渋っていたが、レストラン側は「ここだ」と指をさすので渋々サインしたという。
「引っかかったと帰りのバスで泣けてきた」。重い気分でホテルに戻り、友人のホテル経営者に相談して警察に届けた。カードの引き落としは来月の予定だという。
帰国後、ローマ市によってパセットが閉店させられたことを知り、「こんな騒ぎになったのには驚いた」。イタリアの印象について山田さんは「文化の違いがあるし、店の問題。イタリアが嫌いになったわけではない。機会があればまた行きたい」と語った。

私が同じ立場であれば、ファーストクラスで往復し、5つ星のホテルに連泊し、連日連夜、ダイエットを封印しておいしいものを食べまくって、その請求書をすべてイタリア政府にまわすかもしれませんね(笑)。
記事からは、この人の素朴で誠実な人柄が伝わってきますが、そういう人であるからこそ、こういった被害にあってしまった、という面はあるのかもしれません。この種のぼったくり被害は、イタリアだけでなくどこでも起こり得ることであり、他人事ではなく注意が必要でしょう。
私は、まだイタリアに行ったことがなく、機会があれば是非行きたいと思っていますが、こういったニュースを聞くと、引いてしまう気分になる面は確かにあって、イタリア側としては、日本人観光客減少の中、何とか対策を講じたいところなのでしょう。

司馬さん原作NHK「坂の上の雲」柄本明が乃木希典

http://www.zakzak.co.jp/gei/200907/g2009073025.html

乃木希典役の柄本明(60)、妻静子役の真野響子(57)、伊地知幸介少将役の村田雄浩(49)の新キャスト陣が発表された。主演の秋山真之、好古兄弟は本木雅弘(43)、阿部寛(45)。第1部は11月29日スタート(日曜後8・0)。

乃木希典は、坂の上の雲の中では(同じ司馬作品の「殉死」でも同様ですが)、旅順攻略に手間取り児玉源太郎の助力(実際は指揮権剥奪)を得て、やっと203高地攻略にこぎつけた、無能な将軍として描かれていて、演じ方が難しそうな気がします。柄本明は適役かもしれません。
今秋に、秋山兄弟の故郷である松山へ出張で行く機会があり、まだ見たことがない生誕地などを見て、坂の上の雲放映開始へ向け、テンションを高めておきたいと考えています。

ビール飲んで和解しよう! オバマ大統領、黒人教授誤認逮捕で両者招き懇談

http://sankei.jp.msn.com/world/america/090731/amr0907310832000-n1.htm

教授を空き巣狙いと間違えたことに始まったこの問題は、「人種差別だ」と警察批判を叫ぶ教授と、「差別」に関しては強く否定する警察が対立。さらに、教授と友人でもある大統領が、記者会見で警察の対応を「愚かな行為だ」と批判したことで事態がこじれ、大統領自身が「(発言で)警察側を傷つける意図はなかった」と釈明するなど、火消しに追われていた。

キング牧師による、ワシントン大行進の際の有名な演説(先日まで放映されていたTBSドラマ「スマイル」でも何度か引用されていたI have a dream.という一節で有名)の中に、

sit down together at the table

という一節があって、オバマ大統領としては、そのイメージと、この懇談を重ね合わせようとしているのかもしれませんね。
解決の目指し方がオバマ大統領らしく、私としては、かなり好感が持てるものがあります。

公安検察 私はなぜ、朝鮮総連ビル詐欺事件に関与したのか

「事件」関係の部分は、ゲラの段階でチェックして読んでいましたが、それ以外の部分(著者の半生や法務・検察における体験談)は、まだ読んでいなかったので、そこを読んで、全体を読了した形になりました。
事件関係の部分については、読者の評価に委ねることにして、具体的なコメントは差し控えますが、先日、TBSドラマ「スマイル」の撮影に立ち会っていた際、ある重要な関係者から、ドラマにおける「真実」(松本潤さん演じる主人公が実際に体験したもの)と裁判における検察ストーリー(検察ストーリーで主人公は一旦、死刑判決を宣告され確定してしまいますが)があまりにも異なるが、こういうことは実際に起きるのか、と質問されたことを、読みながら思い出しました。その時、私が答えたのは、訴訟の中で認定される真実というものは、あくまでも証拠に基づく相対的真実であり、証拠が間違っていれば認定される真実も間違ったものになる、しかし、裁判所の認定、これ以上争えない状態になり確定、ということで、相対的真実であっても、争えない真実になる、といったことでした。
この本の特徴の一つとして、過去の公安事件の一端、捜査の内幕が赤裸々に語られているのが珍しい、ということがあるでしょう。亡くなった伊藤元検事総長による

秋霜烈日―検事総長の回想

秋霜烈日―検事総長の回想

で紹介されている話も、上記の本では紹介されていますが、著者の体験談は、公安の現場に身を置いていた者としてのものであるだけに、具体的で生々しく、歴史の証言という側面もあると思います。
ざっくりと総括するなら、戦前の思想検事の子として生育し、戦後の混乱期を経て、法務・検察の世界で次第に頭角を現し、認証官検事長)まで栄達した著者の、栄光と転落の物語、ということになるかもしれません。栄光と転落の後の「再生」の物語が、今後、続編として書けるか、というところに、正に私も関わっているわけで、控訴審でも、引き続き主任弁護人になる予定になっている中、まだ見えてこないゴールを目指して一つ一ついろいろなものを積み重ねる日が続く、と感じているところです。
一ブロガーとしての感想を書くつもりでしたが、やや、はみ出してしまいました。