否認事件は国選弁護人2人=最高裁、日弁連要請に配慮するよう通知−公判前整理

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070726-00000232-jij-soci

最高裁は26日、公判前整理手続きが適用される殺人や強盗致死などの裁判員制度対象事件で、被告が否認している場合などに、通常は1人の国選弁護人を2人以上選任するよう求める日弁連の要請に配慮を促す通知を全国の地裁に出した。

検察庁にいると(おそらく裁判所にいても同様と思いますが)なかなかわからない面がありますが、弁護士の場合、裁判所や検察庁のように、いろいろな事務を有能な事務官や書記官が組織的にやってくれる態勢がとれないということもあって、期間の制約がありかつ記録等もかなりある刑事事件への対応には、裁判官や検察官以上に限界があります。私選弁護であれば、複数の弁護士が業務を分担して進めることにより何とか対応できますが、国選弁護の場合、従来は、裁判所が、よほど特別の事情がない限り、複数態勢を認めなかったため、問題としてずっと残っていたという状態でした。その意味では、一定の改善にはなると思います。

春日井簡裁:時効後も逮捕状更新、名古屋地裁が調査

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070727k0000m040182000c.html

同署は04年2月に強盗致傷と銃刀法違反の容疑で逮捕状を取得。男の行方が不明なため逮捕状を更新し続けた。その後、男を発見し、25日午後5時ごろ、両容疑で逮捕したが、銃刀法違反の時効(3年)は昨年8月に成立していた。

強盗致傷と銃刀法違反があると、どうしても法定刑が重い強盗致傷のほうに目が行ってしまい、銃刀法が先に時効になってしまう、ということは見落とされがちであるように思います。過誤が生じやすい、1つのポイントとして、この種の事務に携わる関係者は注意すべきでしょう。
私の場合、検察庁にいた当時は、起訴状や令状等でチェックすべき事項を書いたメモを執務机のデスクマットの下に入れてすぐに見られるような状態にして、随時、見ていましたが、過誤防止のための工夫というものは、ちょっとしたところで大きく役立つものだと思います。

新司法試験めぐり告発へ 論点漏らした慶大教授を

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007072601000844.html

樺島教授らは「試験問題を作成する考査委員と法科大学院の教授の立場では利益相反が起こる」と主張。考査委員から法科大学院の教授をすべて除外し、第三者の法学者などで構成するよう求める上申書を近く、長勢甚遠法相あてに提出する。

告発するのは樺島教授や弁護士ら約30人。

この問題については、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070623#1182590601
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070715#1184462452

とコメントしたことがあります。
6月23日のエントリーでは、

徹底した真相解明が必要であり、捜査機関(東京地検特捜部など)による解明も含め、法務省等が、今後、適切に対応できるかどうかについて、大いに注目したいと思います。

と述べ、7月15日のエントリーでは「教授の解任で幕引きが図られたようですが」と述べましたが、それでこの問題に幕引きを図るべきではない、という動きが、上記のような告発へつながりつつある、ということは言えると思います。
法務省としては、少なくとも、第三者からなる委員会に調査を委嘱して、その結果を踏まえた上で対応を決めるといった慎重さが必要だったのではないか、と思います。

アカデミー賞映画『善き人のためのソナタ』の主演俳優が死去

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070726-00000007-flix-movi

本年度アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『善き人のためのソナタ』で主役を務めたドイツ人俳優のウルリッヒ・ミューエが7月22日、胃がんのため死去した。54歳だった。
劇中では国家保安省(シュタージ)の大尉を演じたが、実生活では十数年間、自身の妻に密告され続け、国家保安省の監視下にあったことでも知られている。

今年の2月にこの映画を観て、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070227#1172535125

と感想を書きましたが、なかなか良い映画で、観て良かったと思ったことを覚えています。上記のような実生活での苛酷な経験も生かされてたのでしょう。
54歳の死は早すぎますが、作品は長く残り、人々にいろいろなことを考えさせて行くことと思います。ご冥福をお祈りします。

織田、涙ながらに謝罪会見=「信頼裏切って申し訳ない」−フィギュアスケート

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070727-00000180-jij-spo

織田は海外合宿期間中に受けられなかった筆記試験について、26日夜に教職員3人と大阪市内のサウナと焼き肉店で相談。飲酒した織田は午後10時半ごろに大阪駅から電車に乗ったが、寝過ごしたため自宅のある高槻駅には深夜に到着。自分で酔いが覚めたと判断してバイクに乗ったという。

焼肉店はともかく、「サウナ」で筆記試験について相談、というのがよくわからないですね。私はサウナに行かないのですが、相談とか打ち合わせができるようなスペースがあるのでしょうか。この事件の本筋とは関係ありませんが、よくわからず、疑問が残ります。
それはともかく、弁解の余地がない事件であり、厳しい処分は避けられないと思いますが、更生の余地は十分あると思いますから、真に反省し、こういった失敗を繰り返さないという意欲がある限り、今後の身が立つようにしてあげたい、という気がします。

朝青龍の参加求めず=「骨折でサッカー」に怒り−相撲協会巡業部

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070727-00000183-jij-spo

スポーツ選手の不祥事が続きますね。

診断書の内容も明らかになった。「左ひじ内側側副靱帯(じんたい)損傷、左尺骨神経障害、急性腰痛症、第5腰椎(ようつい)疲労骨折で全治6週間」とされ、三重県四日市市の病院が診察した。
朝青龍は巡業不参加が認められた25日に、帰国中のモンゴルでサッカーをする姿が、日本のテレビでも放送された。

診断書記載の負傷部位のうち、最初の2つは、肘や尺骨ですから、手とか腕の痛みを我慢していた、という可能性もあるかもしれませんが、サッカーする姿(テレビで私も見ました)に、痛みをこらえるようなものは感じられず、そもそも、腰痛や腰椎の疲労骨折があれば、走り回ってサッカーはできないはずです。相撲という激しいスポーツを続けていると、痛みの感じ方も常人とは違ってくるのかもしれませんが、それにしても、怪我をしている人間がサッカーをしている姿には見えませんでした。
いろいろと問題のある横綱ではありますが、自らが抱える問題が、次第に自分自身を追い詰めつつある、という気がします。

2歳園児が送迎車内で熱射病死、置き去りか…北九州

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070727i414.htm?from=main4

遠足から戻る際、職員らは3回に分けて園児を搬送。暖人君は3回目に車の最後尾に乗った。26歳の女性保育士が運転し、27歳の女性保育士1人が同乗、園児は7人いた。同署は車が園に到着し、園児たちが一斉に車から降りた際、保育士らが暖人君が降りたかどうか明確に確認しなかった可能性があるとみている。

今日は東京も気温が高く暑かったのですが、上記記事によると、北九州市も今夏一番の暑さで最高気温が33・4度あったとのことで、亡くなった園児は、暑くて苦しい思いをしたことでしょう。お気の毒と言うしかありません。
原因としては、園児の所在を把握する態勢が不十分であった、ということが推測されます。外出先から戻った時など、随時、確実に点呼をとるような態勢にあれば、車内に取り残された園児を速やかに発見できた可能性が高いでしょう。職員相互で、役割分担が曖昧なまま、誰かがきちんとやってくれるだろう、といった安易な依存関係があった、という可能性もあると思います。
あってはならない事故だけに、原因をきちんと解明し、同種事故再発防止に生かす、ということが強く求められるでしょう。

<園児熱射病死>車内放置に父涙「悔しい。厳しく捜査を」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070728-00000017-mai-soci