逮捕容疑沿う供述 村上前代表、23日起訴へ

http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2006061901003531.html

東京地検特捜部の調べに「2004年11月8日のライブドア(LD)側からの報告で、LDがニッポン放送株を大量取得すると思った」と逮捕容疑に沿う供述をしたことが19日、関係者の話で分かった。

この種の特捜事件では、
1 内偵段階で、捜査への協力者等の供述も踏まえ、「特捜ストーリー」が作られる
2 強制捜査着手直前、あるいは、身柄化直前に、被疑者から任意で事情を聞き、ストーリーの確かさを検証し、押収した証拠物の精査によってもストーリーの検証を行う
3 こうしてストーリーに自信を持つと、被疑者らに徹底的に押しつけて、もぎ取るようにして調書を作成する

といった流れになりがちです。
問題は、上記のような「ストーリー」が、どこまで真相に迫っているか、で、いちいち被疑者から聞き出して組み立てたものではないだけに、一旦、崩れ始めると、大崩壊を来す、ということも起きる場合があります(その先には「無罪」が待っています)。
「逮捕容疑に沿う供述をした」かどうかより、逮捕容疑そのもの(換言すればストーリーの中身)が問題ではないか、と思った私の見方は、うがちすぎでしょうか。

<ミキモト>銀座本店で架空売上13億円、全役員を減俸処分

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060620-00000016-mai-soci

不正に関係した社員が多数に上ったのは、個々の社員や店舗ごとに設定される売り上げ目標を達成するためだったとみられる。

さらに架空売り上げと同じ期間に、本店にあった数千万円分の商品が所在不明になっていることも判明した。同社は架空計上とも関連がないか、内部調査を進めている。

架空の売上をたてると、それに見合う入金もたてる必要がありますから、その辺を、どのようにして辻褄合わせしていたか、興味がありますね。
架空売上がたつと、それに見合う商品が存在してはおかしいですから(売れたことになっているので)、上記の所在不明商品というのは、その一部である可能性もあります。
架空売上をたてて、それに見合う商品を裏で横流ししたりして(バッタ屋に売るとか)現金を作り、遅れて入金しながら、長年にわたり、だましだましやってきていたのかもしれません。

きょうにも堀江被告聴取 村上ファンド事件参考人で、東京地検特捜部

http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2006062001000114

関係者によると、堀江被告は自分を逮捕、起訴した特捜部の参考人聴取に抵抗感があり、応じる場合には検察庁舎以外の場所で実施すること、弁護士の立ち会いを認めることを条件として求めたという。特捜部と堀江被告側の間で協議が続いたとみられる。

あくまで推測ですが、特捜部としては、堀江氏の供述を立証のため積極的に利用したい、という意図はなく、むしろ、後日、とんでもないことを言い出されたりしないために、「ここまでは知っているが、それ以上は知らない」といった内容の、一種の「押さえ」の調書を巻いておきたい、ということではないかと思います。
証人尋問は、どうもなくなったようですね。