「限界分譲地 繰り返される野放図な商法と開発秘話」

 

著者のYouTube動画は何本か見たことがあり、おもしろいことをやっている人がいるなと思っていたのですが、最近になってこの本が出たことを知り、通読してみました。

日本の戦後における不動産乱開発、詐欺や詐欺まがい商法の歴史は、日本の高度経済成長、それに伴う人口の都市部、その周辺への集中、日本列島改造ブームに見られる投資、投機熱の歴史でもあり、とても奥深いものがあると思います。本書は、その一端を、著者の調査(現地におけるものも含め)に基づいて描き出しており、読み応えがありました。

未来のことは誰にもわからないものの、こういった本を読んでおくことで、大きな損失を避ける助けにはなると思います。不動産は値が張るものだけに、失敗した場合の損失も大きくなりがちで、勉強して賢く動けるようにしたいものだと、改めて思いました。