道路脇の「街路樹」誰のもの? ビッグモーター"除草剤"事件で注目 邪魔で無くせはNG、「泣き寝入り」の実態も(乗りものニュース) - Yahoo!ニュース
この街路樹、たいていは車道と歩道のあいだに植えられていることが多いですが、そもそも一体誰のもので、どこが管理しているのでしょうか。
ニュースでは、識者が、器物損壊罪が成立する可能性があります、と言ってそれで終わっていますが、現実的に事件化する場合は、
・損壊行為を特定できるか
・行為と結果との間の因果関係が立証できるか
・告訴状が取れるか
が問題になるでしょう。
損壊行為については、目撃した人もいるようですが、何月何日の何時ごろとはなかなか特定できないでしょうし、誰がやったかまでも特定できないのが普通でしょう。仮に、ある程度特定できても、被疑者側が否認した場合、裏付けが取りにくく、事件としてはなかなか難しいものになりがちです。
因果関係も問題で、除草剤を撒いたから枯れたと言えるかどうか。植物ですから、他の要因で枯れた可能性もあります。因果関係が認定できなければ「損壊」したとは言えませんから、ここは重要です。テレビニュースを見ていると、根本から切り取った映像が出ていましたが、切り取りの方が損壊性は認定しやすいでしょう。
器物損壊罪の告訴状は基本的に所有者から取るものですが、法令に基づいて、誰が所有していると言えるのか、精査する必要があります。被害額も出しておくのが実務ですが、道端の街路樹が時価でいくらなのか、認定はなかなか難しいでしょう。植木屋さんなどの意見でも聞くのでしょうか。
コメントするのは簡単ですが、現実に立件するとなると、結構、面倒なものだろうと感じます。