統一教会からの「返金終了」が山上家貧窮の決定打、兄の自死が再起を図る徹也の希望を打ち砕いた

統一教会からの「返金終了」が山上家貧窮の決定打、兄の自死が再起を図る徹也の希望を打ち砕いた(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース

「徹也の兄が死を選んだ背景に、返金が終了し、収入が途絶えたことが影響しているような気がしてならない」。2015年に山上徹也の兄が自死した背景について、伯父はそう語る。

犯人が犯行に及んだ動機がどこにあったのか、今後の捜査、公判の中での供述や裁判所による認定などを見ていかないと軽々には論じられませんが、客観的に見て、テロとしての側面は多分にあり、意図したものかどうかはともかく、大きく効果を出した面もあったように私は感じています。

安倍元首相が、統一教会を直接的、積極的に支援していたわけではないにしても一定の関係は持っていた、そこを捉えて犯行に及んだことで、統一教会の問題性がかつてないほど大々的に報じられ論じられるようになった、そこで、テロとしての効果は大きく出ていると言えるでしょう。

注意しなければならないのは、日本で過去に起きたテロでも、それをもてはやす論調が出てきて、日本の進路を誤らせる大きな力になってしまったことです。例えば5.15事件では、襲撃した者らへの同情が日本中で大きく高まり、うねりのようになって、現職の首相を白昼暗殺したという重大事件であった割には軽い刑で済まされました。また、その後の2.26事件でも、反乱部隊の財閥や君側の奸の排除、昭和維新断行というスローガンには大きな共感が集まり、その後の軍国日本の道筋へと大きく後押しすることになりました。

統一教会や政治の関わり、といったことの問題性をきちんと考えていくことは必要であり重要ですが、行われた犯罪に対する正当な批判、評価といったことをないがしろにしないように、切り分けつつ十分注意しなければならないでしょう。