【速報】奄美市高齢女性殺害事件 被告の男性(24)に無罪判決「指紋や髪は被告のものだが殺害に合理的疑い残る」鹿児島地裁

【速報】奄美市高齢女性殺害事件 被告の男性(24)に無罪判決「指紋や髪は被告のものだが殺害に合理的疑い残る」鹿児島地裁(MBC南日本放送) - Yahoo!ニュース

判決で鹿児島地裁の中田幹人裁判長は「現場から見つかった指紋や髪の毛は男性のもの」と認定しました。 一方で、それらは「瀧田さんが殺害された時よりも前に室内を物色した際に残された可能性があり、男性が瀧田さんを殺害したと認定するには合理的疑いが残る」などとして、検察側の懲役20年の求刑に対し男性に無罪を言い渡しました。

 犯行現場に遺留された、上記のような痕跡は、犯行に及んだことを推認させるものではありますが、一方、犯行以外の機会に遺留された可能性があれば、推認力は大きく低下することになります。

本件で、検察主張は、金品目的で侵入した上での犯行としていたようであり、そのような目的での侵入は、他の機会にもあり得ることです。過去にも、そういった証拠構造の下で無罪判決が出たケースもあり、この種の事件ではあり得る認定と言えると思います。

検察が、今後も有罪獲得をあくまで目指すのであれば、上記のような痕跡が犯行当時のものであることを、合理的な疑いがない程度まで立証する必要があり、それだけに、より緻密な立証が求められるように思います。