トランプ当選の直後の2017年1月に出版されたものですが、当時はパラパラとしか読んでいなかった上、当時のことを振り返ってみるのもおもしろいと思い、通読してみました。
感じたのは、トランプ当選が決して偶然とかそういうものではなく、例えば、海外に製造拠点が移ったことで職を失った白人層の不満とか、移民の増加に不満を持っている層、ワシントンの既成政治勢力に反感を持つ層など、様々なものを、うまく拾い上げすくい上げた結果であったということです。世論調査ではトランプではなくクリントンの圧倒的有利であったものが、選挙結果でそうならなかったことも、世論調査の限界、そこに出てこない膨大な世論というものを考える必要性を改めて感じました。現在、大統領選挙の開票が進んでいますが、事前の世論調査ではバイデン有利と出ていたものが、かなりの接戦になっているようであり、やはり、今回も世論調査の限界を露呈しています。
トランプ政権を生み出してきたもの、支えてきたものが引き続き存在する限り、今回、当選するかどうかはともかく、今後も侮れないものとしてアメリカで、世界で、トランプや「トランプ的なもの」は存在し続けるでしょう。敢えて、今読んでみて参考になるものがありました。