ゴーン前会長の日産取締役会出席 裁判所が認めない決定

ゴーン前会長の日産取締役会出席 裁判所が認めない決定 | NHKニュース

保釈された日産自動車カルロス・ゴーン前会長について、東京地方裁判所が12日に予定されている日産の取締役会への出席を認めない決定をしたことが、関係者への取材でわかりました。裁判所は、取締役会への出席が日産関係者への圧力となりかねず、証拠隠滅につながるおそれがあると判断したとみられます。

 先ほど、某マスコミから、これについて聞かれたのですが(上記の判断が出る前で見込みを聞かれ)、私はこのように答えました。

保釈条件として、事件関係者との接触が禁じられる中で、裁判所が、事件関係者が出席している取締役会への出席を認めるか、保釈条件の変更を認めるかどうかは、そのような変更の必要性が大きく、また、弁護士の同席等の方法で罪証隠滅の恐れが防止できるかどうかにかかっているのではないか。取締役会にゴーン氏が出席することが、会社や株主にとって、現状で特に必要性が大きいとは考えにくいものがあり、そのような必要性が大きいというのであれば、被告人側が具体的な根拠を示して裁判所に疎明する必要があるだろう。裁判所が変更を認めない可能性のほうが高いのではないか。

日産としてはゴーン氏を取締役から解任する方向で動いており、また、ゴーン氏が何らかの意見を述べたいのであれば、取締役会に書面を提出するという方法もありますから、敢えて保釈条件を変更して取締役会への出席を認めるまでもない、と裁判所は判断したものと推測されます。